お囃子

口上

にわか

国選択
種別無形民俗文化財
名称ミノナガシニワカ
時代・員数
指定年月日平成8年11月28日

仁輪加(にわか)は江戸時代後期に始まった庶民芸能である。にわかの名の示すように、俄(にわ)かに思い立って演じる素人芝居のことであったらしい。これに簡単な落(おとし)をつけることになり、庶民芸能の一つとして確立された。

江戸時代末期から明治にかけて全国的に流行したが、特に祭礼の余興として催されることが多かったようである。大正、昭和にかけて仁輪加は急速に廃れてしまったが、現在も残る博多にわか、大阪にわかは有名で、その他にも幾つかの地方に仁輪加は残っているがその数は少ない。

美濃の流し仁輪加は古い形をよく保存し、しかもどの地方にもない性格を持つ貴重な大衆芸能であり、上有知の古い町人文化を伝えるものとして、また日本の庶民芸能の発達を示す甚だ大きい価値をもつものである。

美濃流し仁輪加の特色をあげると次の6点である。

  1. 町内ごとの若い衆の集団によって演ぜられる。(仁輪加保存会)
  2. 仁輪加は仁輪加車を中心とした笛、太鼓、小鼓などの仁輪加囃子を演奏しつつ、町中をまわり、指定の十数箇所で仁輪加を演じる。(流し仁輪加)
  3. 仁輪加の内容はその年限りのものとし、いつも新作が用意される。そのため社会現象をとらえた社会風刺的なものが多い。
  4. 出演者は2名から3、4名が多い。台詞のやりとりを中心とし、対話劇風の構成となる。
  5. 扮装は簡素であり、即興の趣を大切にする。
  6. 仁輪加のはじまりには必ず「口上」がつき、最後の落(おとし)をいうと「エッキョー」と全員が掛け声をかけて終わる。

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