岐阜県と株式会社ROBOZは19日、美濃市安毛の板取川と長良川の合流地点から美濃橋下流の河川敷までの2.6キロ間をルートとした河川上空で、ドローン物流の実証実験を行いました。
これは国土交通省が全国18カ所で進める実証実験の一環で、今回は水難事故をテーマに、最大2.7キロの重量物を運搬可能な産業機用のドローン「マトリス」と、物を抱えたり離したりできる特殊機能を持ったドローン「インスパイア」の2機を使って、救援物資の輸送を2回実施しました。
はじめに、マトリスで川面に浮かべる重さ300グラムのブイを吊り下げて出発すると、長良川の上空を水面から60メートルの高さで飛行。途中、高圧線が川を横切る場所では30メートル降下し、電線をくぐって通過した後、中継地点がある美濃橋下流の河川敷に着陸しました。飛行距離が長いため、操縦者を上流と下流の2カ所に置き、中間地点で電波を切り替えて操縦する体制で行われました。
2回目は、川で救助を待つ人に温かい飲み物などを運ぶ想定で、お湯が入った水筒と食品約800グラムをマトリスで運搬。中継地点で作ったコーヒーを、インスパイアで数十メートル先の対岸に届けました。
ROBOZの石田宏樹社長は「おおむね予定通りの飛行ができた」と話しました。
県は来年1月以降、国に今回の実験結果を報告し、意見交換を行います。国は全国から集まったデータを基に、ドローンによる上空飛行のルール作りを進めていく方針です。

実証実験1

実証実験2

実証実験3

実証実験4

カテゴリー

閲覧履歴