美濃市御手洗の板取川で13日、美濃和紙の原料となるコウゾを川に浸す「寒ざらし」が行われました。
この寒ざらしは、川の水にコウゾを浸すことで不純物を取り除きつつ、太陽光による自然漂白を促す良質な和紙を作るために必要な作業で、約40年前までは、板取川の各所で行われていたものです。現在は、職人の工房に設けられた水槽で行うのが一般的となっていますが、伝統的な作業工程を後世に残そうと、毎年この時期に本美濃紙保存会と美濃手すき和紙協同組合が共同で実施しています。
気温6度、水温6度の寒さの中で実施されたこの日の作業には、紙すき職人や関係者など19人が参加。川の浅瀬に石などを積んで水量を調節した「さらし場」に、職人などが交代で入り、茨城県産の「大子那須楮(だいごなすこうぞ)」の皮6貫(約22.5キロ)を丁寧に水に浸しました。
美濃手すき和紙協同組合の鈴木理事長は、「寒ざらしは原料の良さを引き出す大切な作業。1,300年続いた美濃の紙とその技術を1,300年先にも伝えていきたい。」と話しました

寒ざらし

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