ブッポウソウの剥製
国指定 | |
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種別 | 天然記念物 |
名称 | スハラジンジャブッポウソウハンショクチ |
時代・員数 | 120ヘクタール 1ヵ所 |
指定年月日 | 昭和10年6月7日 |
洲原神社社叢はブッポウソウ繁殖地として国の天然記念物に指定されている。
ブッポウソウといえば、誰しもがかつて霊鳥といわれた「ブッポウソウ」と鳴く鳥を連想するが、これは声のブッポウソウと称されているコノハズクのことで、ここに飛来繁殖する鳥は鳴き声が全く異なる、姿の美しいブッポウソウといわれる鳥である。
ブッポウソウは夏鳥で毎年5月に飛来し、6月に巨木の洞穴に営巣産卵し抱卵して、7月に孵化、9月末頃にジャワ、スマトラなどの南方に飛び去っていく。体はハトよりやや大きく、頭部は黒褐色、背腹は青緑色、くちばしと脚が紅色、翼を広げると白い斑点のある美しい姿の鳥である。
かつてはこの鳥が「ブッポウソウ」と鳴くと教えられていたが、昭和10年NHKが愛知県鳳来山から泣き声を放送したことにより、コノハズクの鳴声とわかり、姿と声のブッポウソウが解明区別されたのであった。
コノハズクは夜行性であるが、このブッポウソウは昼間高い木の枝を飛びまわり昆虫を捕食する。指定当時は社叢に定着していたが、神社裏に国道が開通したために交通騒音が激しくなり、現在姿を確認することは難しい。