国指定史跡弥勒寺官衙遺跡群 丸山古窯跡

丸山古窯跡

丸山古窯跡

国指定
種別史跡
名称ミロクジカンガイセキグン
時代・員数白鳳 2,958平方メートル
指定年月日昭和34年3月2日

丸山は大矢田の南西部にあり、南北160メートル、東西135メートル、高さ22メートルの小山である。この山に古窯跡(こようせき)があることは以前から知られていたが、昭和32年に名古屋大学の澄田教授らによって発掘調査され、4基の窯跡が確認された。出土した瓦が近くの関市弥勒寺跡より出土のものと全く同じで、白鳳時代に創建されたと考えられる弥勒寺の瓦は、この丸山で焼かれたことが判明した。窯跡で年代推定できるものは少なく、この点でも丸山古窯跡は甚だ貴重な存在であり、国指定の史跡となった。

発掘の結果、第1号窯跡は雨風にうたれて全くの壊滅状態となっていたが、坏(つき)、坏蓋(つきふた)、高坏(たかつき)、壷、横瓶(よこべい)など20数点が出土した。

第2号窯は灰原(はいばら)の末端が水田となって削られているほかは、よく保存されており、現状は上屋根で覆い柵で囲んで保護されている。第1号窯とおなじ「あな窯」の形式で、長さ9.3メートル、幅は最大1.7メートル、天井は焚口で1.25メートル、煙道部で55センチメートルある。焚口付近で多数の須恵器が発見され、灰原では珍しい鳥形紐付蓋(とりがたつまみつきのぶた)や重弧文軒平瓦(じゅうこもんのきひらがわら)の破片が出土した。

第3号窯跡、第4号窯跡は未発掘のままに保存され、その灰原が試掘された結果、須恵器の他に平瓦が多く出土している。

白鳳時代須恵器焼成窯跡でよく原形を残し古墳出土と同様のものが発見され、古墳の終末年代を決定する重要資料でもあり、県内窯跡の最古のものとして貴重である。

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